IEEE Access

IEEE Access に時系列データ生成に関する論文が掲載されました。この論文は、オートエンコーダーとGANの組み合わせにより、元データが持つ変量ごとの特徴と変量間の特徴の両方を維持しながら、人工的な時系列データを生成する方法AVC-GANを提案したものです。AVC-GANにより生成されたデータは、他のSOTA生成手法よりも実データに距離的に近いことを実験的に示しています。時系列生成は、時系列の最初から終わりまでの一連のデータを生成するために、時系列予測よりも生成するタイムステップ数が多くなります。そのため、自己回帰的に生成すると誤差の蓄積により生成されるデータの分布がシフトしてしまうという問題点がありました。AVC-GANでは、非自己回帰的な生成をすることでこの問題を避けています。また、GANによるデータ生成は、GAN生成器が元データを学習の過程で直接参照していない(∵生成器はノイズから識別器をだますデータを生成するよう学習しているだけで、学習時に実データが入力されることはない)という特徴があるので、元データの完全コピーを生成しない・できないという利点があります。

Kasumi Ohno, Kohei Makino, Makoto Miwa, and Yutaka Sasaki, Long-Term, Multivariate Time Series Generation With the Capture of Intervariate Correlations and Variatewise Characteristics, IEEE Access, vol. 13, pp. 130747-130757, 2025. doi: 10.1109/ACCESS.2025.3590728 (IF=3.6)

https://ieeexplore.ieee.org/document/11086582?source=authoralert

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